チュウヤギャクテン。

主にSHISHAMOのライブレポートや遠征記を綴っています。

SHISHAMO NO YAON!!! 2022 総括レポート

 今年で7回目の開催の「SHISHAMO NO YAON!!!」、東西2公演ともに無事終了。朝子の結婚発表に全てもっていかれてしまった感はありますが、ライブ自体がとても良いものだったので感想を置いておきます。EASTは以下の公式のレポートがアップされているので、WESTの内容も含めた総括になります。

 2020年を除き毎年行われている野音でのワンマン、今回は初年度の2015年以来の6月開催、それも2週連続で梅雨シーズンど真ん中の6月上旬。初年度の日比谷は雨予報でありながも奇跡の晴天、去年の大阪は開演直前に雨が止む、と天候に恵まれ続けてきましたが、今回ばかりは雨天を覚悟していました。日比谷当日の天気は直前まで安定せず、最終的には曇りのち雨で丁度ライブの時間帯に降る予報。

 ところが、少しずつ予報が後ろにずれ、曇天ではありながらも雨は降らない中での開演。ライブ終盤に小雨に降られたものの、雨具が要らない程度で終演まで何とか持ちこたえました。

 そして、同じく雨予報となっていた大阪当日は2日ほど前に曇りを通り越して晴れ予報に。最高気温30℃の晴天となりました。台風による等々力の中止以降はあまり期待しすぎないようにしていましたが、今回こそは“晴れバンド”っぷりを発揮出来たのでは、と思います。

 YouTubeの直前スペシャル(珍しくアーカイブ残ってる)で匂わせてはいましたが、初年度から“大切に”使っていたバックドロップがリニューアル。愛着のある手書きのデザインでなくなってしまったことに少し寂しさはあるものの、今後も毎年恒例の行事として続いていくのだろう、と思うと期待が膨らみます。

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 選曲の自由度が高い「SHISHAMO NO YAON!!!」はメンバー自身が“ご褒美”と表現するライブ。割合としては最近の楽曲が圧倒的に多く、レア曲に属すると思われる楽曲も最古は「SHISHAMO 3」となりましたが、「通り雨」「メトロ」「夢で逢う」など、かなり私好みのセットリストでした。日比谷を終えた時点で大阪と3~5曲目が異なることは予測がつき、もしかしたら1曲目から変わるかも?と思っていたら期待通り変えてきました。「ごめんね、恋心」と「真夜中、リビング、電気を消して。」が入っている日比谷の方がより好みではありましたが、「BYE BYE」や「OH!」も久し振りに聴いた気がします。野音の見所でもあったアコースティックは今回はなかったものの、全体的に2公演ともに大満足の内容でした。対バンツアーでは大阪のみ、春フェスも本編ではオトダマのみ、と大阪のイメージが強い「君と夏フェス」は今回も大阪のみで1曲目に。大阪はWOWOW生中継が入るからシングル曲多めにしたのかな、という印象を受けました。古い楽曲をやらないことについてはバンドの歴史が長くなれば自然なことであり、セットリストを振り返るまでそれに気付かないぐらいライブが良いものだったのでその点でマイナスな気持ちなることは一切ありませんでした。

 “『SHISHAMO 6』収録曲が続く展開”(SPICEのレポートより)の最後を飾った「忘れてやるもんか」。私はギターのことは全くわからないのですが、ライブでルーパー使うのは今のところこの曲が唯一でしょうか。2020年6月のオンラインライブ以降披露していませんでしたが、6の中では「真夜中~」に次いで好きな曲なので、やっと生で聴けて嬉しかったです。

 今回の野音の個人的ハイライトは日比谷の「夏の恋人」。丁度夕暮れ時で等々力リハーサルの映像とリンクしてグッとくるものがありました。その後に続く「熱帯夜」「夢で逢う」の流れも良かったです。大阪もこの部分のセットリストは同じでしたが、日の入りのタイミングが日比谷よりも遅く、最後のブロックでようやく薄暗くなってきました。

 日比谷のMCで『アルバムのツアーだと13曲はやること決まっちゃうでしょ?あとは「明日も」やらなきゃとか』…なんてことを言っていました。ここまでハッキリと言ったことはなかったし2人も苦笑いって感じでしたが、そんな「明日も」はラストスパートの1発目という最も良いポジションに。間髪入れずに「明日はない」へ続く流れは最近のライブでは定番になりつつありますが、久し振りの「恋する」締め。“ご褒美”という特別感のあるワンマンでありながらも、いつものSHISHAMOのライブ、という感覚も忘れず楽しむことが出来ました。「恋する」の最後のサビではドラムが音源と大幅に異なるフレーズにアレンジされていました。こういったアレンジでパッと思いつくのは「第3ボタン」のそれぞれの楽器のソロ部分ですが、それも何年前の話よという感じなのでSHISHAMOはライブでも音源に忠実であることが多い気がします。それが悪いということはなく、むしろ音源と同じで何がいかんのよと思いますが、たまにこういうのが聴けるのはいいですね。

 日比谷ではアンコール登場後すぐに朝子の結婚発表がありましたが、大阪ではMCなしで曲へ。「中毒」は個人的にはそれほど思い入れのある曲というわけではなく、「SHISHAMO 7」リリース時期のインタビューで朝子が言っていた『リード曲にしてはちょっと地味かなって』というのは確かになと思っていたぐらいですが、一気に特別な1曲になってしまいました。朝子は自分のことは歌詞にしないと言ってはいますが、“夕焼けを綺麗だと感じるように~”からの歌詞はブログの内容と重なるところがあるのかなぁなんて思ったり。大阪で7月に夏の新曲をリリースすることを発表。日比谷の時は落ち着いて曲を聴ける心境ではなかったので大阪で初めて“別れの歌”と認識した次第でした。

 去年の日比谷野音は最後のトレードまでチケット確保出来ませんでしたが、今回は東西どちらも当日券が出るほどでした。収容率100%だからというのもあるかもしれませんが、2019年以前は即完していたのでやはりコロナ禍で客足がまだ戻ってきていないのでしょうか。

 日比谷のMCレポートはnoteにアップしています。雰囲気だけでも伝われば。

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 大阪のセットリストはこちら。

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 生中継の映像はWOWOWオンデマンドで見逃し配信されてます。初回契約の場合は無料トライアルもあるのでまだの方は是非。スカパー!経由の契約の場合も登録情報連携で視聴出来ます。

 対バンツアー完走後すぐに春フェスシーズンに入り5月は毎週末ライブ、そこから僅か空き1週間で野音、と駆け抜けてきてようやく一息。下半期の予定が未定なのは気になりますが、朝子が今後のSHISHAMOについて「楽しみしかない」と言っていたこと、それが本当に大きな希望です。その言葉を信じてこれからも応援していきます。